一気に相手から好かれるロジャース流「話の聴き方」

一気に相手から好かれるロジャース流「話の聴き方」
かんがえる人
かんがえる人
コミュニケーションは話を聞くのが大事とは言われるけど全然うまくいかない。。

 

よく円滑なコミュニケーションや上手に営業を行ううえで、

「まずは、相手の聞きなさい」、「質問しましょう」等教えられることがあると思います。

 

ですが、「まったく効果を実感できない!」と思われる方も多いのではないでしょうか?

 

私もそうでした(笑)

 

そんな方は、もしかしたら本当に人から好かれる話の聴き方ができていないかもしれません。

 

今回は、アメリカの臨床心理学者カール・ロジャース博士がオススメする話の聴き方について学ぶことで、コミュニケーションのレベル一段階上げるのに役立てていただければと思います。

 

■この記事の内容
・なぜ聴くことが重要なのか
・聴き方の失敗例
・具体的な話の聴き方

なぜ聴くことが重要なのか

 

私たちは、悩みを相談されたり、アドバイスできそうなことがあるとついつい「解決してあげなきゃ!」と気負ってしまいます。

 

そして、この「急いで解決してあげなきゃ!」という気持ちがあるせいで、相手の本音や悩み、問題点を心の底からは理解できず、真の問題解決には繋がらないとロジャースは言います。

 

例えば、自分の子供がテスト勉強に取り組んでいたとして、本人が考える前にいつも親が答えを教えてしまったら子供はいつまでもテスト本番で結果が出せるようになりませんよね?

 

これは悩みも一緒なんです。

 

悩みは本人が成長するためには必要なものなのです。

ですので、聴き手は悩みや問題を通じて相手が成長するのを手助けしてあげるのが仕事です。

 

このことをロジャースは「クライアント中心療法」と名付け、積極的にアドバイスを行うのが常識だったカウンセリングの世界を一変させてしまいました。

 

ロジャースは言います。

 

「正そうとする前に分かろうとせよ」

 

しっかりと話を聴くことができたら、相手は自分の心が整理でき、勝手に解決への道を歩みだします。

 

自分はただ、話を聴いていただけなのに、勝手に相手が自分の問題を解決して、感謝されるという不思議な現象が起きます。

相手は自分と会ったおかげ悩みが解決できたと思うので一気に信頼関係も深まりますね。

 

 

聴き方の失敗例

 

 

「聴く」といってもかなり抽象的な言葉なので、大きく人の解釈は異なってくると思います。

ですので、「本当の聴き方」としてはダメな例を6つ挙げていきます。

 

失敗例

・尋問タイプ

・過剰な同意タイプ

・おせっかいタイプ

・分析タイプ

・説教タイプ

・ごまかしタイプ

 

仮に仕事に自信を無くし、仕事をやめようとしている部下や同僚がいたとして、これらの特徴を解説していきます。

 

 

尋問タイプ

 

こちらの特徴としては、「探る・質問・尋問」といったものです。

 

「なにかいじめでもされているの?」

「嫌な人でもいるの?」

「いつから自信がないの?」

 

など矢継ぎ早に質問をしていきます。

 

相手としては、尋問を受けているように感じて、本音が言い出しづらくなってしまいます。

 

良かれと思って質問をしているつもりがかえって逆効果になってしまうというのは、なかなか気づけませんよね。

 

 

過剰な同意タイプ

 

こちらの特徴としては、「激励・理解・同情」といったものです。

 

「大変だよね。わかるわー」といった具合に簡単に同意してしまうと、「そんな簡単単に理解できるかよ」と思われたり、「下心があるのでは?」とかんぐられてしまいます。

 

さらに、いつも同意をしていると、相手が自分に依存をするようになってしまい、甘えの感情を植え付けてしまう可能性があるのが恐ろしいところです。

 

 

おせっかいタイプ

 

こちらの特徴としては、「忠告・解決策の提案」です。

 

「お金をもらっているのであれば、それくらい我慢しなよ」とすぐにアドバイスをしてしまうと、「いうのは簡単だよ」と反発されたり、

 

相談者が自分で答えを探さなくなり、依存させてしまう恐れがあります。

 

 

分析タイプ

 

こちらの特徴として、「分析・診断」です。

 

「思うような成果が出ないからだよね」「自分の実力に不安があるんだろ」と自分の主観で勝手に決めつけてしまうようなタイプです。

 

相手からの情報を十分に聴く前に分析をしてしまうと、相手に寄り添った正確な分析ができなくなってしまいます。

 

 

説教タイプ

 

こちらの特徴としては、「訓戒・説教」です。

 

「世の中はそんなに甘くない!」

「仕事ができるだけ幸せだと思え!」

 

と説教をしてしまうような人です。

 

相手は傷つけられたくないので、心を閉じてしまい、本音を話してくれなくなります。

自身が消滅するか、大きな反発を生むだけです。

 

 

ごまかしタイプ

 

こちらの特徴としては、「注意をそらす、笑いでごまかす」です。

 

「君が辞めるなら、自分も辞めちゃおっかなー」

「カラオケにでも行けば気分も晴れるよ!」

 

と、論点をずらしてしまいます。

相談者は「この人は真面目に話を聴いてくれない」と相談を諦めてしまいます。

 

 

これら6つの「話の聴き方」は相手が話をするのをやめ、時には怒りを爆発させ、話を聴いてもらえないと信頼を失ってしまう危険な行為です。

 

聴きのプロである心理カウンセラーがお悩み相談の際には、絶対にやらない方法なので注意しましょう。

 

 

具体的な話の聴き方

 

 

では、いったいどのような話の聴き方をすればよいのでしょうか??

 

ここで「聴きのプロ」である心理カウンセラーも使うテクニックとして、

 

アクティブリスニング

 

パッシブリスニング

 

この二つをご紹介させていただきます。

これらを上手に使いこなすことで、勝手に相手がこちらを信頼してくれるような状況を作り出すことが可能です。

 

 

アクティブリスニング(能動的な聴き方)

 

①繰り返す

相手の鏡になります。ただオウム返しのように繰り返すのではなく、認識にずれがないか確認をするイメージです。

 

②話をまとめる

相手が問題を整理できるようにというのが目的。話しているうちに相手は忘れてしまうから。

 

③相手の気持ちを汲む

心を汲んで、言葉の裏にある相手の本心をくみ取りましょう。一発で相手の本心を当てられなかったとしても、徐々に本心に近づいていけば大丈夫です。

 

これらを意識してただひたすら話を聴いて確認を繰り返すだけです。

 

 

例)仕事で悩んでいる後輩からの相談を先輩がアクティブリスニングで聴いているケース

 

後輩「毎日遅くまで仕事をしても、売り上げが伸びなくて。自分にはこの仕事が向いていないのではないかと心配で。。」

 

先輩「自分なりに頑張っているのに、結果が出ないのは、君が仕事に向いてないんじゃないかと心配なんだね」

 

後輩「そうなんです。契約を取ろうと遅くまで資料を作って取引先に持参しても、なかなか契約をしてくれないことの連続なんです」

 

先輩「自分が遅くまで残って努力しても、それが結果に結びつかないのがむなしいんだね」

 

後輩「ええ。仕事にやる気はあるんです。でも、成果が出ないと「能力がない」と会社に評価されることが不安で。。」

 

先輩「やる気があるのに、成果が出ない自分を会社がどう見ているのか心配なんだね。」

 

後輩「そうなんですよ。結果さえ出れば、自分に自信を持てるようになって前向きになれるのですが、結果が出ないと悪い方にしか考えられなくなってしまいます。」

 

先輩「目に見える結果が出れば、自分に自信を持って前向きになれるんだね。」

 

後輩「いや、成果というよりも自分に自信を持てるかどうかですよね。入社したての頃は、成果が出なくても何とかなると思ってがむしゃらに仕事ができていました。」

 

先輩「自信を持てるのは自分次第なのに、仕事の結果ばかり考えて、新人の時のがむしゃらな気持ちを忘れてしまっている感じなのかな」

 

後輩「そうなんです。あの頃はなんでも先輩に質問できたのに、今はそんなことも分からないのかと思われるのが不安で質問ができないんです。」

 

先輩「新人の時は周りの目を気にせず仕事ができたのに、今は周囲の目を気にしすぎていると感じているんだね」

 

後輩「ええ。だから契約が取れるように焦っている気持ちが営業先にも伝わってしまっているのですね。大切なのは、そんなことではないですよね」

 

先輩「周囲の目を気にするよりも大切なことがあると感じているんだね」

 

後輩「はい。人目を気にするよりも前に、今自分がやるべきことをやれているのかが大切ですよね。今までは周りに流されすぎていたかもしれません。明日からは結果が出るかよりも、自分ができることを精いっぱいやってみようと思います」

 

先輩「周囲に流されて自分がやるべきことを見失っていたということなんだね。これからは自分がやるべきことを精いっぱいやるということなんだね」

 

後輩「はい、そう思います。気持ちが整理できました。頑張ってみます!」

 

 

こんなにスムーズにいくとは限りませんがこれがアクティブリスニングです。

 

ベースは「自分は話を聴くことしかできないけど、一緒に考えよう」というスタンスです。

 

相手の気持ちを汲むことができると、相手に「わかってもらえた」、「聴いてもらえた」と思われ、大変効果的です。

 

 

パッシブリスニング(受動的な聴き方)

 

①沈黙

自分のことはわきに置いて、まっさらな気持ちで話を聴きます。

相手が黙ったら、無理に沈黙を埋めようとせずに、一緒に黙りましょう。

 

 

②あいづち

あなたの話を聴いていますよと安心感を与えることができます。

「へえー」「そうですか」「おもしろいですね」

 

 

③思いを引き出す言葉

「それについて話しませんか」

「それをもっと知りたいです」

「あなたはそれについてどう思いますか?」

 

 

■ポイント

・①,②では、話を引き出すことができます。カウンセラーはよく活用します。黙って話を聴くことは相手の話を促すと同時に相手の成長を待つことできます。

・③では、コミュニケーションの初期段階で、相手にもっと話すことように勧める効果があります。「あなたの話が聴きたいのどんどん話してください」と聴く側の関心を伝えることができます。

アクティブリスニングとパッシブリスニングは主に相手が悩んでいるときの話の聴き方です。

ですが、うまくコミュニケーションの際に活用することで、相手はあなたが自分に関心を持っているということが伝わり、安心して話をする環境を作ることができます。

 

信頼関係を築く上での土台作りになりますので、積極的に活用していきましょう。

 

 

まとめ

 

最初のおさらいになりますが、ロジャースは「「正そう」とする前に、相手の悩みを「分かろうと」することが大切。」と述べました。

 

今回の内容は、カウンセリングの現場で使われるテクニックではありますが、ビジネスの現場でも十分に活用可能です。

 

なぜなら、ビジネスの本質は「相手の悩みを解決すること」だからです。

 

うまくいっていないビジネスマンの特徴として、相手の悩みを引き出せていないということが挙げられます。

 

総じてすぐに「相手の悩みはこれだ!」と決めつけ、本当の悩みとはかけ離れた解決策を提示してしまうので、信頼を獲得できず、商品が売れません。

 

逆にいえば、本当の相手の悩みを引き出し、解決できるようにしてあげれば一気にビジネスは簡単になります。

 

恋愛やコミュニケーションでも、悩みに寄り添うことで絶大な信頼を得ることができます。

 

是非、今回のテクニックを身に付けて、人生をより良い方向にしていただければと思います。