投資信託で失敗する3つの手法

こんな悩みを持ってらっしゃる方は多いのではないでしょうか?
投資信託といっても商品の数は6000個以上にもなるのでどれを選べばいいか迷われるのは当然です。
そんな時に役に立つのは、過去の「失敗例」です。
成功には法則がなかなか見出すことはできませんが、失敗には共通点があることが多いです。
今回はそんな投資信託における過去の失敗例について分析していきましょう。
✔この記事の内容
・テーマ型投資信託の失敗例
・毎月分配型投資信託の失敗例
・フル投資型投資信託の失敗例
テーマ型投資信託の失敗例
テーマ型投資信託とは、その時々で話題になっているジャンルの企業を中心に投資する投資信託のことを言います。
今で言うと、AIのジャンルであったり、フィンテック関連の企業などが該当しますね。
これらのジャンルの特徴としては、「証券会社や銀行が非常に販売しやすい」ということがあげられます。
やはり、多くの方の関心が集まっていますので、「儲かりそう」というイメージが強く、簡単に売れていく傾にあります。
しかし、こちらのテーマには罠があります。
具体例を挙げていきましょう。
【中国株の例】
2000年代に中国株が非常に注目されたときがありました。
その時の値動きの図がこちらです。
2000~2007年にかけて急成長したのち、2008年には大暴落していることがわかります。
2000年時点では当時ITバブルの崩壊などもあり、世界的に投資には慎重だったこともあり、積極的に中国株に手を出す人はいませんでした。
しかし2004年ごろになると中国株の成長がピックアップされ始め、さらには、2008年に北京オリンピックが開催されることから、かなり話題性としては十分な状態になります。
このタイミングで運用会社は中国ファンドの販売準備に取り掛かります。
しかし、実際に販売されるまでには時間がかかるので、本格的に販売されるのは、2007年頃になってしまいます。
結果的に一気に買い漁られるタイミングで、中国株は大暴落することとなります。
中国株のファンドを購入してしまった人は大損です。
儲かったのは、ファンドを販売して手数料を稼げた証券会社や銀行だけです。
このように話題性のある投資信託商品というのは、販売される頃には残念ながらすでに最高値になってしまっていることが多いです。
中国株だけでなく、シェールガスなどの新エネルギーのファンドでも似たような事態になってしまいました。
投資信託における人気商品や新商品には注意が必要です。
テーマ型投資信託で儲かるのは基本的に販売側であり、投資家は失敗することが多いことを覚えておきましょう。
毎月分配型投資信託の失敗例
毎月分配型の投資信託に関しては、非常に評判が悪いことでおなじみです。
多くの人は、毎月の分配が利益の中から出されているものとして認識していますが、ファンドの中には元本を切り崩して分配をしているものが少なくありません。
例えば、1000万円の投資をして、100万円の分配を受け取ったら元本が900万円になってしまうということです。
この間販売会社は手数料も取っているので、投資家の一人負けです。
分配金という言葉を鵜呑みにしてしまうと、ただ自身のお金を切り崩しているだけの状態に陥ってしまいます。
さらに、毎月分配型の投資信託の問題点として、複利の恩恵を受けられないということがあげられます。
参照:はじ株投資
グラフのように複利の恩恵を受けることで大きく資産を増やすことができます。
しかし、複利の恩恵を受けるには、得られた利益を元本に加えて運用をしていくことが必須なのです。
分配金を受け取ってしまうと、複利効果を受けることができなくなってしまいます。
毎月分配型の投資信託に関しても、毎月お金を受け取れるという謳い文句が非常に受けが良い=販売しやすいので販売会社が好んでオススメしています。
中には、「年利20%の配当!!」のように恐ろしい謳い文句の元販売されている商品も少なくないです。
実態は大部分が元本を切り崩しているだけです。
販売会社の思惑に簡単にのらないようにしましょう。
ただし、若い人にはこうした毎月分配型の投資信託はあまりお勧めできませんが、すでにリタイヤして、貯金を切り崩しているような世代の方に関しては、そうとも言えません。
複利効果を受けなくとも、運用しながら定額のお金を受け取る意味はあるからです。
フル投資型投資信託の失敗例
フル投資型の投資信託に関しては、必ずしもNGというわけではありませんが、運用方法によっては注意が必要です。
特に一括でまとまったお金をフル投資信託で運用しようとする際には要注意です。
フル投資型の投資信託とは、投資したお金が常に100%運用に回されている投資信託のことを言います。
全体の相場が上昇基調にあるときは、問題ないのですが、下降基調にあるときはもちろん100%の損失をこうむります。
仮に状況に応じて現金化がOKという運用方針であれば、株式が下降基調の場合は50%を現金にし損失を抑えつつ、底値のタイミングになったら50%の現金を株式に切り替えてしっかりとリターンを得ていくことも可能です。
ただ、残念ながらこのように状況に応じて、現金と運用の切り替えをしてくれる投資信託商品はほぼありません。
なぜなら、お金を運用するファンドマネージャーの仕事は運用を成功させることよりも「ベンチマーク」といわれる、運用における指標よりもよいパフォーマンスであればOKという暗黙のルールがあるからです。
例えば、日本株のベンチマークであるTOPIXが10%値下がりした場合、損失を8%で抑えられればファンドマネージャーとしては優秀と評価されることになります。
ですので、日本株が不調だと思った時に、現金に切り替えるのは投資家の判断で行わなればならないのです。
ただ、残念ながらその予測はプロの投資家でも難しいことですので、初心者の方はやりたくてもできないというのが現状です。
予測能力に自信がないのであれば、予測能力にあまり左右されない「積み立て型のフル投資信託」で運用していくことをお勧めします。
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